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2019.11.10

近視研究会学術集会

2019.11.9(土)に慶應義塾大学三田キャンパスで開催された第4回近視研究会学術集会に参加しました。

急増している近視の対策として、シンガポールや中国では国家レベルで対策が行われており、1日2時間の屋外活動の啓発が行われています。日本では日照時間の短い東北、北海道では裸眼視力不良の子の割合が多く、同じ華僑の方のデータでも屋外活動時間が短いシンガポールの小児で、屋外活動が長いシドニー(オーストラリア)の小児よりも近視の割合が高いことが報告されています。今後、虫歯予防や肥満予防のように近視予防もポピュラーになってくると思われます。

 

 

2019.10.16

待合室のイスをリニューアルしました

多くの方がお座り頂けるよう待合室のイスを新調し、レイアウトを変えました。長らくご迷惑をおかけしました。

2019.09.29

加齢黄斑変性エリア講演会

 2019.9.29(日曜)に六本木で開催された加齢黄斑変性の講演会に参加してきました。加齢黄斑変性という病気は加齢により網膜(眼底)の中心部である黄斑に障害が生じ、見ようとするところが見えにくくなったり、ゆがみが出る病気です。欧米では成人の失明原因の第1位で珍しくない病気ですが、日本でも増加しており、失明原因の第4位となっています。

 加齢黄斑変性で眼底にむくみがある時の治療としては、ルセンティス、アイリーアというむくみを取る薬剤を眼内に注射する方法があります。以前は初回治療後に再発し悪くなったら注射を追加する方法(PRN投与)が主流でしたが、視力保護の観点から現在ではTreat&Extend(T&E)投与が主流となっています。T&Eは初回治療後から4週時に注射をし、疾患活動性が消失していれば2週ずつ投与間隔を延長し、悪化があれば2週ずつ投与間隔を短縮し、最大で12(〜16)週に1回まで受診投与間隔を延長していく方法です。またこの注射の治療前に治療の主流だった光線力学療法(PDT)も眼底の所見によっては併用するのが有用とも報告されており、とくにポリープ状脈絡膜血管症や中心性漿液性脈絡網膜症などのPachychoroid関連疾患では注射とPDTを初期から併用すると視力予後が良いと報告されていました。

 当院ではルセンティス、アイリーアの注射治療はおこなっておりますが、PDTは施行できないため、適応の患者さまは大学病院と連携して治療に当たって参ります。

*Pachychoroid(パキコロイド)

①眼底写真:脈絡膜血管透見困難

②光干渉断層計(OCT):脈絡膜外層血管の拡張、脈絡膜内層の菲薄化

③インドシアニングリーン造影検査(IA):脈絡膜血管透過性亢進

 

2019.09.28

オルロフェイシャルクリニック東京 眼瞼下垂 Live Surgery

 2019.9.28(土曜)に銀座にあるオキュロフェイシャルクリニック東京で開催された第3回眼瞼下垂Live Surgeryに参加させていただきました。院長の鹿嶋先生とは大学病院勤務時代に学会でお会いしてからのご縁で、2017年に前橋市で鹿嶋先生が開業された時から手術見学に誘って頂いておりました。初めの1時間は座学で眼瞼下垂手術について麻酔時や術中の痛みのコントロールから、詳しい解剖、術式についてお話を伺ったあと、後半は実際に眼瞼下垂の患者さんの手術を見学させていただきました。組織への侵襲を抑え、かつスピーディーな手術で新しい発見がたくさんありました。鹿嶋先生は年間3000件以上の眼形成手術を手がけられており、多いときには眼瞼下垂手術を20例40眼も手術を執刀される経験豊富な先生で、その先生の手術を間近で見ることができ、明日からの診療、手術に生かしていこと思いました。

2019.06.25

学校保健委員会(鷹野小学校・前谷小学校)

 2019.6.21(金)に鷹野小学校、6.25(火)に前谷小学校の学校保健委員会で子供の近視のほか、ブルーライトと目の影響について講演を行いました。

 全国的には小学生の3人に1人は裸眼視力が1.0未満(学校健診でB判定以下)とされ、その多くが近視の子で、私が学校医を担当している三郷市の小学校でもB判定以下の子は23〜27%と全国平均よりは少ないものの一定の割合で近視の子がいます。近視進行抑制の治療として、現在当院では就寝前に一回点眼を行う低濃度アトロピン点眼、就寝前にハードコンタクトレンズを装用し近視を矯正するオルソケラトロジー(ナイトレンズ)の他、近視進行抑制遺伝子を活性化するとされる天然色素クロセチン(くちなしの実に主に含まれる)を主成分とするクリアビジョンジュニア(税込1,620円/1か月分)のほか、クロセチンを10倍量に増量したクリアビジョンジュニアEX(税込3,240円/1か月分)などのサプリメントも取り扱っております。

 あと最近よく耳にするブルーライトですが、あまり多くの量を浴び過ぎてしまうと体内時計をうまくコントロールできなくなるとされ、日中は問題ないものの、日が落ちてからはスマホやゲーム機器などの電子機器の使用は控えたほうが良いと言われています。またスマホやゲーム機器から発せられるブルーライトの量はブラウン管テレビの6〜7倍、パソコンでも3〜4倍とされ、就寝前に1時間パソコンを使用するとエスプレッソコーヒー2杯分の覚醒効果があると言われています。就寝2時間前は電子機器の使用を控える、夜間の電子機器の使用の際はブルーライトカット眼鏡を使う、電子機器の設定をナイトモードにするなど、目に優しい生活を心がけましょう。

 2月に行なった八木郷小学校の講演を含め計3回の講演を通して、子供の近視について色々と悩んでおられる親御さんが多いことを改めて知ることができました。三郷という年少者の多い地域で診療を行う者として、引き続き近視の予防、治療に取り組んでいこうと思います。

<鷹野小学校 学校保健委員会>

<前谷小学校 学校保健委員会

 

 

 

2019.04.21

学会参加

H31.4.18-有楽町の東京国際フォーラムで開催された第123回日本眼科学会総会に参加しました。

今回は小児の眼科検診、近視進行予防の講演をおもに拝聴しました。2015年に販売が開始されたSpot vision screenerは小児の弱視や斜視の早期発見に役立つ機器として小児科を中心に普及してきました。小児、特に乳幼児の眼科検診で使われることが多い機器ですが、弱視の危険因子となる斜視や遠視、近視、乱視などの屈折異常をスクリーニングする機器ですが、視力は測ることができないことや、偽陽性が多いなど3歳未満の精度は確率していないため、小児科との連携が非常に重要だと思われます。近視進行予防では従来から言われている外遊び、オルソケラトロジー、低濃度アトロピン点眼に加え、多焦点コンタクトレンズ(周辺度数付加ソフトコンタクトレンズ)の有用性も報告されていましたが、抑制効果のメカニズムがまだ解明されておらずまだ検討の余地があるとのことです。

来年、令和初めての日本眼科学会総会は母校が主管となり、同じ東京国際フォーラムで開催予定です。

      Spot vision screener

2019.04.06

開院3周年のご挨拶

201945日に開院3周年を迎えることができました。来月から元号が変わり、新しい時代を迎えます。「令和」には人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つという意味が込められているそうです。当院も職員一同、ご来院頂いた患者様に寄り添い、信頼関係を築けるよう今後も精進して参ります。

院内にご意見箱も設置しておりますので、至らぬ点などはお気兼ねなくご指摘頂ければと思います。これからもよろしくお願い致します。

 

2019.02.25

学校保健委員会(八木郷小学校)近視について

2019.2.21(木)に八木郷小学校保健委員会で「子供の近視について,予防とその対策」というテーマで1時間弱お話をさせて頂きました。

現在、近視人口は非常に増えており、2020年には世界人口の1/3(25億人)が近視になると言われています。日本でも小学生の1/3はら眼視力が1.0未満と言われており、近視の進行予防は急務です。

日常生活での注意点としては、近視研究会が、①1日2時間の外遊び、②学校の休み時間は外遊び、③読書は30cm以上離すこと(=A4プリントの縦の長さ)、④背筋を伸ばして良い姿勢で、⑤ゲームは1時間で休憩を、⑥早寝早起きを心がける、⑦眼科の診察を受ける、以上7点を推奨しています。

当院ではこれら生活指導の他に、クリアビジョンジュニア(EX)というサプリメントや低濃度アトロピン点眼、オルソケラトロジー(ナイトレンズ)などの近視対策ツールを取り扱っています。

2019.02.04

学会参加

H31.2.1-みなとみらいのパシフィコ横浜で開催された第42回日本眼科手術学会に参加しました。

今回は小児眼瞼疾患「霰粒腫」と白内障手術の講演をおもに拝聴しました。「霰粒腫」はいわゆる”ものもらい”とよばれるもので、小児の場合、点眼や軟膏で様子をみることが多いのですが、下まぶたの外側にできる霰粒腫で、皮膚が赤く腫れ薄くなっていて、かつその境界がはっきりしているものは、点眼、軟膏で治療しても瘢痕が残ることが多く、積極的に切開などの手術をおこなった方が良いとのことでした。

白内障手術関係では、保険診療内で使うことができる多焦点眼内レンズが4月に発売予定で、遠方から手元70cmくらいまではメガネ無しで見ることができるとのことです。当院でも4月から患者さまのライフスタイルを考慮して、その適応があれば積極的に導入していく予定です。

2018.10.20

視覚障害の認定基準が見直し

平成30年7月1日から視覚障害の身体障害者手帳の認定基準が改正されました。先の臨床眼科学会でも障害認定の新基準について活発に議論が交わされていました。

視覚障害は視力と視野の障害程度で等級が決まりますが、今回の改定で視力に関しては、両目ではなく良い方の目の視力で認定し、より日常生活に即した基準となったこと、視野に関しては真ん中が見にくくなる中心暗点も考慮に入れて認定されることなどが主な見直しのポイントです。

当院でも開院以来、ロービジョンの方に身体障害者手帳の申請をおこなってきましたが、旧基準では手帳の認定基準を満たさなかった方が新基準では手帳の交付を受けられる5級の適応となった方や、旧基準で視野障害が5級だった方が新基準では2級に等級upする方もおられ、今後も適宜身体障害者手帳の適応と考えられる方には手帳の申請をおこなっていく予定です。

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