白内障の日帰り手術
当院では、白内障の日帰り手術に対応しております。
現在、国内では年間約150万件近くの白内障手術が行われており、そのほとんどが日帰り手術です。院長はこれまでに4000例以上の執刀実績があり、全ての患者様に「安全で」「高品質な」治療を提供いたします。
当院では「Centurion Vision System」を導入しております
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超音波白内障手術装置
アルコン社 Centurion Vision System -
ハンドピース(Centurion Active Sentry)
当院では多くの大学病院や眼科専門病院で使われている超音波白内障手術装置「アルコン社Centurion Vision System」を導入しております。Centurion(センチュリオン)は圧倒的な破砕力と術中の眼内圧の変動を抑えるシステムを搭載することにより手術のリスクを低減し、安全性、安定性、効率性の高い手術を行うことができます。
白内障手術時の眼内圧の上昇は、術中の圧迫感や痛みを生じることがありましたが、器械本体だけでなくハンドピース(Centurion Active Sentry)に内蔵されたセンサーで眼内圧を自動調整し、圧を一定に保つことで圧迫感を抑えた安全な手術を行うことができます。
麻酔方法
白内障手術は通常、目薬の麻酔(点眼麻酔)、場合によっては注射による麻酔(テノン嚢下麻酔)により手術を行いますが、当院では目の手術に不安を感じておられる方には低濃度笑気ガス麻酔を用いた白内障手術をおすすめさせて頂いております。
目の手術は怖いと感じられる方へ
低濃度笑気ガス麻酔は子供の歯科治療や無痛分娩にも幅広く用いられており, 安全性の高い麻酔方法です。また保険診療となりますので、費用は3割負担の方で1000円程度となります。
目の治療に恐怖心・不安感を持っている方、痛みを感じやすい方,緊張でまぶしさで目を強く閉じてしまう方, 閉所恐怖症の方、高血圧の既往があり手術中に血圧が上がってしまいそうな方などにおすすめしています。
低濃度笑気ガス麻酔の特徴
リラックス効果
軽い鎮静・鎮痛作用と睡眠作用があります。
眠ってしまうほどの強い麻酔ではなく,、ぼんやりと体がふわふわするような気持ちの良い感覚です。
術後も体に残らない
麻酔を切ると速やかに排出され体の中には残らないので、数分で元に戻ります。
副作用の心配が少ない
非常にまれではありますが, 吐き気, 四肢の脱力などの症状が感じられる方がおられます。
低濃度笑気ガス麻酔 使用の流れ
1手術台に横になり麻酔器につながったマスクを装着します
笑気と酸素を吸入します。少し甘い匂いがしますが、ほとんど感じません。
2数分で気持ちがリラックスして落ち着いた状態になります
数分時間をおき、心拍数や血圧・呼吸など、 全身状態が安定していることを確認した後、手術を始めます。
3笑気ガスを止めると数分で麻酔の影響はなくなります
手術の終盤で笑気ガスは止め、酸素だけ吸引をして頂きます。
手術が終了すれば,マスクを外し回復室で安静にして頂き、ふらつきがないことを確認後にご帰宅となります。
手術方法
白内障の手術では、濁ってしまった水晶体を人工の眼内レンズに入れ替えます。まずは茶目と白目の間を2~3mm切開します。次に水晶体を包んでいる袋(嚢)を切開して、特殊な器具を挿入し、超音波を使って水晶体を砕きます。砕いた水晶体を吸引し、眼内レンズに置き換え、手術は完了です。
眼内レンズについて
眼内レンズとは、白内障手術において、水晶体の代わりに挿入する人工の眼内レンズのことです。当院では、単焦点眼内レンズと多焦点眼内レンズの2種類をご用意しております。患者様のご要望をお伺いし、ライフスタイルに合わせた最適なレンズをご提案いたします。
単焦点眼内レンズ
一般的に白内障の手術で使われているのが、単焦点眼内レンズです。このレンズは、遠くか近くのどちらか一方に焦点を合わせることができます。もう一方に焦点を合わせるには、眼鏡が必要になります。単焦点眼内レンズは保険適応です。
多焦点眼内レンズ
多焦点眼内レンズは近くと遠くが見える遠近両用の二重焦点レンズです。老眼の方であっても多焦点眼内レンズを用いた白内障手術により、眼鏡なしでの生活や眼鏡の使用頻度を減らすことが可能となります。
通常保険診療で使われている眼内レンズは単焦点レンズで、ある一定の距離にのみピントが合うレンズです。そのため遠くに合わせた場合には下記のように手元はぼやけますので、眼鏡が必要となります。
一方、多焦点眼内レンズでは、眼鏡に依存しない日常生活が可能となり、老眼があった方にはQOV(quality of vision)の向上が期待されます。
多焦点眼内レンズの適応
- 日常生活で眼鏡をかけたくない方
- 75歳位までで白内障以外に眼疾患がない方
- 遠視、又は強い近視がある(いつもメガネの方)
- 屋外での活動が多い
多焦点眼内レンズが適さない方
- 術後も眼鏡をかけることに抵抗がない方
- 術後の見え方に過度の期待を持っている方
- 精密な近方作業を行う仕事または趣味がある方
- 夜間に車の運転をすることが多い方
- 繊細な性格の方
- 軽い近視の方(メガネ無しで近くが見える方)
- 80歳以上の高齢の方
- 白内障以外に眼疾患がある方
ハロー・グレアについて
多焦点眼内レンズを使った手術を行った場合、ハロー・グレアと呼ばれる症状がでることがあります。夜になると、光がにじんで見えたり(ハロー)、光がまぶしく感じる(グレア)ようになります。これらの症状は時間が経つと、自然に軽快していきます。
当院で取り扱いしている多焦点眼内レンズ
*片眼、税込の料金となります。
現時点ではビビティのみ乱視用は取り扱いがございません。
当院は選定療養による多焦点眼内レンズの取り扱いはおこなっておりません。
白内障手術で多焦点眼内レンズを使用すると、遠・中・近と見える範囲が広がり、眼鏡の使用頻度を減らすことができます。
白内障手術の流れ
1眼科一般検査
視力を含めた眼科一般検査を受けて頂き、手術適応か否かを判断します。
2術前検査
手術適応と判断されたら、以下のような術前検査を行います。
- 採血検査:感染症の有無など
- 角膜内皮細胞検査:黒目の細胞の数が減っていないかの確認
- 眼軸長測定:目の中に入れる眼内レンズの度数を決める検査(*術前検査は主に火曜・水曜の午前に行なっております。)
3手術日程調整
術前検査の結果を総合的に判定し、手術日程などを最終決定します。手術は火曜午後に行なっております。両目の手術の場合は片目を手術して1〜2週間後にもう片方の手術を行っております。なお、両目同時手術をご希望の方はご相談ください。
4術後管理
術後は眼帯を付けます。翌日に眼帯を付けたまま診察に来ていただきます。術翌日以降は目の状態により眼帯または保護メガネを装用していただきます。おおよその目安ではありますが、術後の日常生活上の注意点は以下をご参照ください。
後発白内障について
白内障は手術で完治し、それ以降再発することはありません。しかし手術を受けてから数ヶ月から数年経過した後に、再び白内障にかかったかのように視野が白くかすんで見えるようになる場合があります。
症状が似ていることから、これを後発白内障といいます。白内障手術では、水晶体を覆っている袋(水晶体嚢)の前面(前嚢)だけを除去して水晶体を吸い出し、そこに眼内レンズを挿入します。その際に眼内レンズを固定する目的で残した袋の後面(後嚢)が細胞の変性によって白く濁ってくることで発症します。
後発白内障の治療は、濁った後嚢にレーザー光線を照射して穴を開け、光がスムーズに通るようにすることで完了します。麻酔の点眼後に行うので痛みはほとんどなく、数分程度で終了する上、通常はすぐに視力が元の状態へと回復します。
なお、こうした治療を必要とするほどの後発白内障にかかる割合は、白内障手術から5年経過後で全体の10~15%といわれています。白内障手術後に見え方の異常を感じた際にはお早めに眼科を受診してください。
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治療前 (視力:0.01)
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治療後 (視力:1.2)
手術費用について
手術費用は当日現金でのお支払い、または手術前日までに銀行振込(振込手数料はご負担下さい)となります。
単焦点眼内レンズ 70歳未満の場合
3割負担 | |
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片眼 | 約60,000円 |
単焦点眼内レンズ 70歳以上の場合
3割負担 | 1割・2割負担 | |
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片眼 | 約60,000円 | 約18,000円 |
多焦点眼内レンズ(保険適応外)
自由診療 | |
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片眼 | 50万円(税込)~ |
両眼 | 100万円(税込)~ |
医療費控除
1年間で支払った医療費(本人及び家族が支払った金額)の合計が 10万円を超えた場合には確定申告をすると税金の減額または還付 を受けることができますので、領収書は保管をお願い致します。